女性の薄毛を内側からケア！薄毛改善をサポートする漢方薬一覧と選び方
「最近、髪のボリュームが減って地肌が透けて見える」
「シャンプーのたびに抜け毛が増えて不安になる」
「育毛剤を使っているけれど、体質そのものを見直したい」
女性の薄毛悩みは、単なる外的なダメージだけでなく、加齢によるホルモンバランスの変化や、血行不良、ストレス、不規則な生活など、体内の不調が複雑に絡み合っていることが多いものです。
東洋医学では、髪は「血（けつ）の余り（血余）」と呼ばれ、全身に栄養を運ぶ「血」が不足したり、巡りが悪くなったりすると、髪にまで栄養が届かなくなると考えられています。
この記事では、体の内側から健やかな頭皮環境を目指すために役立つ、女性の薄毛改善に効果が期待できる漢方薬を詳しく解説します。
なぜ女性の薄毛に漢方薬が選ばれるのか
西洋医学の育毛剤が「毛根へ直接アプローチ」するのに対し、漢方薬は**「髪を育てる土台となる体質そのものを整える」**ことを得意としています。
女性特有の冷え性、貧血、生理不順、更年期症状などは、髪の健康と密接に関わっています。漢方によって血流を改善し、栄養を全身に行き渡らせることで、結果として「太く、抜けにくい髪」が育つ環境を整えることができるのです。
女性の薄毛改善によく用いられる漢方薬一覧
体質や薄毛の原因に合わせて、代表的な漢方薬をご紹介します。
1. 加味逍遙散（かみしょうようさん）
【こんな方に：ストレス・イライラ・更年期傾向】
女性特有のホルモンバランスの乱れを整える代表的な漢方です。イライラや不安感などの精神的なストレスからくる血行不良を改善します。ストレスによる抜け毛や、更年期以降のボリュームダウンが気になる方に適しています。
2. 当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）
【こんな方に：冷え性・貧血・むくみ】
「血」を補い、巡りを良くする処方です。体が冷えやすく、顔色が青白い、あるいは疲れやすい方の薄毛ケアに用いられます。毛根へ栄養を運ぶ力を高め、乾燥しがちな頭皮を潤す効果が期待できます。
3. 十全大補湯（じゅうぜんたいほとう）
【こんな方に：極度の疲労・産後の抜け毛】
気力と体力の両方を補う「気血双補」の代表格です。大病後や産後など、著しく体力が低下した際の脱毛に効果的です。全身のエネルギー不足を解消し、髪に栄養を届ける力を根本から底上げします。
4. 桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）
【こんな方に：肩こり・のぼせ・血行不良（お血）】
血の巡りが滞る「お血（おけつ）」の状態を改善します。頭皮の血流が悪いと、髪に必要な酸素や栄養が届きません。肩こりや頭痛があり、頭皮が硬くなっているタイプの薄毛悩みに適しています。
5. 六味地黄丸（ろくみじおうがん）
【こんな方に：加齢による衰え・白髪の増加】
東洋医学で生命力の源とされる「腎（じん）」の働きを補う薬です。加齢とともに髪が細くなったり、ツヤがなくなったりする症状に対し、アンチエイジング的な観点から発育をサポートします。
漢方薬を服用する際の注意点
漢方薬は自然由来のものですが、医薬品です。正しく効果を得るために、以下のポイントを守りましょう。
「証（しょう）」を合わせる：漢方は自分の体質（証）に合っていないと、十分な効果が得られないばかりか、副作用が出ることもあります。自己判断せず、専門の医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
継続が基本：髪にはヘアサイクルがあるため、飲み始めてすぐに髪が生えるわけではありません。一般的には、体質の変化を感じるまでに1ヶ月、髪への影響を実感するまでに3〜6ヶ月程度の継続が目安となります。
生活習慣の改善も並行して：漢方薬はあくまでサポートです。質の良い睡眠、バランスの取れた食事、適度な頭皮マッサージと組み合わせることで、その効果はより高まります。
まとめ
女性の薄毛ケアは、外側からのアプローチだけでなく、内側から「髪を育める体」を作っていくことが成功への近道です。
漢方薬は、薄毛という悩みだけでなく、同時に抱えている冷えや疲れといった不調も一緒にケアできるのが大きなメリットです。自分の体質にぴったりの漢方を見つけることは、10年後、20年後の髪と健康を守ることにも繋がります。
まずは、最近の体調や心の状態を振り返り、自分に合ったアプローチを検討してみませんか？